雑動部活動日誌51〜60

■題  名:その51 嘘!?            【2000年06月23日】


サチ隊長「今度はお前だ。名を名乗れ!
    何しにここへ来た!」

 隊長はまたオレを指差して言った。

まさき 「・・・オ、オレは、松室、雅樹。
    先生に言伝があって、来た。」
サチ隊長「ことづて?だと。嘘をつけ。
    みんなそう言うんだ。最初は。
    バレる前に正直に言った方が身の為だぞ。
    私達にだって情けはある。
    一度の過ちくらい大目に見てやろうと。
     このまま説教だけで許してやる。
     次ぎやったら即、名前公開だがな。
    しかし、更に嘘をつこうってんなら、
    ただじゃあおかね〜!
     地獄の仕置きを食らわせてやる!
    では。
     改めて聞こう。何しにここへ来た?」

 オレは嘘じゃないと言おうとしてとめた。 もし、坂井先生が校門にいなかったら・・・。 オレは考えた。
オレが嘘をついて嘘でしたと言えば説教ですむ。
嘘つかないで嘘じゃないのに嘘になったら・・・  うおっ 難しい。
混乱する! あの坂井先生の精神状態じゃ、校門にいるという
保証はない・・・。うお〜。まるで裁判。 これが司法取り引きっていうものなのね。違うか。 きびしぃ〜!!

サチ隊長「どうした? 松室とやら。
    やっぱり嘘なのか? ハハハハハッ」
まさき 「・・・・・・・・ううう。」
サチ隊長「さあ、どうなんだ!!」
まさき 「・・・・・くっ・・・
    あ、あっしがやりやした・・・うう」

 オレがうつむき加減に申し訳なさそうに言うと、 隊長の顔がたちまち満面の笑顔にかわった。

サチ隊長「それみたことか!!
      皆のもの! 始めるぞ!
    地獄の仕置きタ−イムッ!!」

まさき 「えっ!? なんで!?」
サチ隊長「世の中そんなに甘く無い!
    それにもう嘘ついてるし、最初に。
     ハハハハハハハハハハハッ!!」
まさき 「きたねぇ〜!!!」

 

■題  名:その52 仕置き            【2000年06月25日】


サチ隊長「その仕置きとは!
    小泉護衛隊のテーマ曲ピアノ弾き語り!
    レコ−ディングしてCD化するまで!」

まさき 「なんじゃそりゃ〜!!」
サチ隊長「もちろん自費で。
    私のOKがでるまで毎日特訓だっ!!
    では、見本を。」

 隊長はピアノに向かうと、隊員達もピアノの前に整列し手を後ろに組んだ。
そして、「んん〜」とか 「あ〜あ〜」、「ゴホンッ」だとか各自発声の準備を始めた。

サチ隊長「では、」

 隊長のピアノの音が音楽室にひっそりと響く。
隊員達は隊長の目を微動だにせずにみている。
 隊長の顔は真剣だ。軍艦マーチのような曲かと思っていたが、 曲の出だしを聞いた限り全く違う、さわやかな 曲だ。

小泉先生「彼女、ピアノ上手いでしょ。」

 小泉先生はいつの間にかオレの隣に来ていた。

小泉先生「いい曲でしょ。
    心に響くというか、やすらぐというか。
    彼女の作曲なの。」

 オレは音楽のことは全然わからないが、 小泉先生に言われると、そう聞こえてくる。 いつしか隊長の声も(スキャット?のように) ピアノの音にまじり、隊員のコーラスも加わった。 思わず目を閉じてじっくりと聞き入ってしまうような心地よさ。ああ、ずっと聞いていたい・・・
 ・・・って、おい! いかんいかん!
CD化するってことは後で、昼休みの放送や、下校時刻の放送、はたまた掃除時間の放送とかに 使われるんじゃないのか?  執行猶予があるにしても・・・。
 なんて恐ろしいお仕置き。
 そんなのまっぴらごめんだ! オレは無実なんだ!
しかし、もう何を言っても無駄のようだし。
どうする! まさき!
どうする、どうする、どうする。
 どうしよ・・・。

 

■題  名:その53 後ずさり           【2000年06月25日】


 考えに考えた結果、オレはこう決めた。

まさき 「・・・逃げよう。」

 隊員達は自分の世界に入っているし、出口までの間に誰もいない。取りあえず今は逃げて、 坂井先生を連れてこよう。
 でも、ただ逃げたのではまた捕まるだけだ。
オレは近くの机の上にあった筆箱の中から、そっとサインペンを取り出した。  そして隣にいる小泉先生に小声でこう言った。

まさき 「先生。ほんとに伝言があるんですけど。
    坂井先生から」
小泉先生「え? 伝言? 坂井先生から?」
まさき 「ええ。お話があるとかで・・・。
    校門の・・・」
サチ隊長「きさま! なにをしている!!
    オイ! 取り押さえろっ!」
まさき 「動くな!
     小泉先生がどうなってもいいのか!!」

 オレは小泉先生の腕をとり、走りよる隊員達にサインペンを突き付けた。
 隊員達はとりあえず足をとめた。

サチ隊長「何をするつもりだ。そのペンで?」
まさき 「それ以上近付くと、小泉先生に、
    小泉先生に、
     ヒゲをかくぞぉぉぉ!!」
隊員一同「な、なんだとぉ!!
    きさま〜 なんてことを。」

 普通ならこんなこと通用しないだろうと思ったが、 こいつらなら、小泉先生を崇拝!?しているこいつ等なら、もしかしたらと思った。やっぱりだ。
隊員達は慌てふためいている。 先生は笑っているが。

サチ隊長「人質をとるとは卑怯だぞ!
    タダで済むと思うなよ〜!!」

 オレはゆっくりと後ずさりして出口に向かった。

まさき 「先生。別に先生を傷つけるつもりは
    全然ありませんから。ペンじゃ無理だけど。
    それと、さっきの続き。
    坂井先生、校門の前で待ってますって。」

 小泉先生への伝言を言い、音楽室から出ると、
オレは小泉先生を解放!?し、全速力で走った。

 

 

 

■題  名:その54 校門             【2000年06月27日】


 階段を駆け上がり、廊下を滑り、渡り廊下を 駆け抜けた。そして取りあえず一年の階の男子便所に逃げこんだ。後ろを振り返らずに走っていたので確かではないが、隊員達は追ってきてはいないようだ。途中、声も聞こえなかったし足音も聞こえなかった。小泉先生が止めてくれたに違い無い! うん。
 しかし、名前は教えてしまったし、学年も上履きの色でわかるだろう。見つかるのは時間の問題。 3日も経たないうちに拉致されるだろう。
 とにかく坂井先生に証明してもらわなければ。
 オレは一歩一歩安全を確認しながら自分の教室にいって鞄をとり、
階段を下り、靴を履き替え、校舎を出た。そして裏門から出て、生け垣の外側から廻って、校門(正門)の様子をうかがうことにした。

まさき 「坂井先生いるかな・・・」

 オレは50m位離れた角からのぞいてみた。

まさき 「ん、誰かいるぞ。んん〜。
    二人いる!」

 顔は見えないが服装からして坂井先生だ。
そしてもうひとりは陰になってよく見えないが、 白い服。
おそらく小泉先生だ!

まさき 「もう、来てたのか。」

 辺りを見渡した限り小泉護衛隊の姿はなかったので、オレは話の内様を聞こうと少しずつ近付いた。

小泉先生「坂井先・・・
    何か用事、お話があ・・・か。私に。」
坂井先生「はい。え・・・」

まさき 「ちぃ〜。
    まだ聞き取りにくいな。
    もう少し近付くか・・・」
サチ隊長「そうだな。もう少し近付こう。」
まさき 「い゛い゛!!」

 オレは腰が抜けたようにその場に座り込んだ。

サチ隊長「しっ! 静かにしろ!
    お前の処分は後だ! いくぞ。」

 いつの間にオレの後ろにいたんだ!
座り込んだまま動けないオレの横を、隊長に続いて 一人また一人と隊員が中腰で通 りすぎていく。

まさき 「逃げられないのか・・・」

 

■題  名:その55 「おめでとう」        【2000年06月27日】

坂井先生「あ、あの。
    け、結婚。おめでとうございます!」
小泉先生「!?」

 坂井先生の言葉に小泉先生はもちろん、護衛隊 驚いてざわつき始めた。

サチ隊長「どういうことだ!?
    お前達知ってたか?」

 隊員達は一様に首を横に振る。

小泉先生「結婚!? あ、もう御存じなんですか。
    すみません。わざわざ。
    ありがとうございます。
     なんか急に決まりまして。
    私の知らない間に話が進んでたようで。」

 うわ〜。微妙だ〜。
 この内容じゃ間違いに気付かね〜よ〜! 坂井先生は「その人に任せっきり、頼りにしてる んだぁ。」という感じでガクンッと頭をさげた。 そして、手に隠すように持っていた小さな花束を差し出した。

坂井先生「どうぞ。こ、これ。
    ちっちゃいですけど、とりあえずってとで。
    あとでちゃんとした物を贈ります。」
小泉先生「先生方には別に話さなくてもいいかなと
    思って言わなかったのですけど・・・。
    ありがとうございます。
    とても喜ぶと思います。」

 坂井先生は「あなたに喜んでほしいのです」という感じでガクッと肩をおとした。

坂井先生「・・・・・・小泉先生!
    必ず幸せになってください!」
小泉先生「は?」
坂井先生「絶対に幸せになって下さい!
    万人がうらやむほど、憧れるほど、
    幸せになって下さい!
    必ず・・・ぅぅ。」
小泉先生「先生?」
坂井先生「・・・僕の分まで・・・っぅぅ。
    幸せに、なって、ください・・・。
    うぐっ。」

 坂井先生は街の中へ走り去った。

 

■題  名:その56 勘違い            【2000年06月28日】


小泉先生「先生! 坂井先生!?」

 護衛隊が小泉先生に駆け寄る。

サチ隊長「結婚てどう言うことですか!
    どうして言ってくれなかったんです。
    小泉先生?」
小泉先生「みんな。なにか勘違いしてない?」

 小泉先生は隊員達に説明した。
結婚するのは弟だということ、そして護衛隊に内緒で結婚なんかしないということ。 隊員達に笑顔が戻った。

サチ隊長「ハハハハハ、そっかそっか。
    弟さんか。
     でも、坂井先生、思いっきり勘違いしてたな。
     泣いてたし。
     ありゃ、自殺でもしそうな勢いだったぞ。」

 確かに・・・。

小泉先生「変なこと言わないで・・・。
    私、ちょっと探してきます。」
サチ隊長「いや、先生がわざわざ行かなくても。
    ほら、あいつに行かせましょう。」

 隊長はオレの方を向くと「行けっ!」と、
坂井先生が消えた方向を指差した。

まさき 「はいはい。いけばいいんでしょ。」
サチ隊長「私達は職員室で待ちましょう。
    オイッ! 松室!
    見つけたら職員室に連れてこい。
    いいな!
     コラッ! だらだら歩いてないで走れっ!!」
まさき 「うぇ〜い。」

 と気の抜けた返事をしたとたん、隊長は校門の生け垣から何か拾って投げ付けてきた!  靴だ!
   バシッ!!

まさき 「痛っ!!」

 隊長は「はしれ!」と声を出さず口を開け、 鋭い顔をした。

まさき 「こえ〜。」

 

■題  名:その57 号泣             【2000年06月29日】


 坂井先生はすぐに見つかった。

まさき 「先・・・」

 坂井先生はふらふらと力なく歩き、壁や電柱に 時々もたれかかった。その度に深いため息をし、 何か声にならない言葉をボソボソと言っていた。 とても声をかけられる雰囲気ではなかった。
 オレは先生に近付き、肩に手を置いた。

まさき 「先生・・・。
    元気だしなよ!」

 っていうか、勘違いじゃン!!
先生はクルッとオレの方を見た。号泣している。 滝のように・・・。
 先生はオレの腕を払いのけ、歩き出した。

坂井先生「同情はごめんだ。」
まさき 「先生! 違うんですって!」

 オレは先生を止めようと腕をつかんだ。

坂井先生「は〜な〜せ〜よぉ〜。」
まさき 「聞いてください!」

坂井先生「や〜め〜ろ〜よぉ〜」

 まるで子供のようだ・・・。
オレは仕方なく少し離れて、ただ付いていくことにした。
先生はどこへ行こうとしているのか?
生物学的!? 精神学的!? に非常に興味がある。
 しばらくすると、先生は体勢を崩し垣根の上へ倒れこみ起き上がれなくなっていた。

まさき 「おいおい。しっかりしろよ〜。」

 オレがあきれて立っていると、バタバタと足音が聞こえてきた。
振り返ると、小泉護衛隊だっ!

サチ隊長「オイッ、松室!
    ヤツはどこだ!」
まさき 「せ、先生なら、そこで、倒れてます。」
サチ隊長「どけ!」

 隊長はオレを突き飛ばし先生の方へ向かった。
何か知らないが、かなり怒っているようだ。

サチ隊長「やい、きさま!
    よくも、事実無根の大ボラ話!
    学校中に流してくれたなぁぁぁぁぁ!
     小泉先生が不倫してるとか!
    隠し子がいるだとか!
     どうなるかわかってンだろうなぁぁ!
    おいっ つれてくぞ!」

 護衛隊は坂井先生を引きずって学校へ戻っていった。
唯一の救いは先生が正気ではなかったこと。
多分恐怖を感じてはいまい・・・。
 それにしても「噂」とは恐い。
 オレはそのまま家に帰った。

 

 

■題  名:その58 デマ             【2000年06月30日】


 オレはいつも通りに登校した。
昨日、あれから坂井先生はどうなったのか、
ちょっと心配だったがぐっすり寝た。

生徒  「起立!
     礼!」
生徒一同「おはようございます!」
坂井先生「おはよう」
生徒  「着席」
坂井先生「では、出席をとる。 青木。秋沢・・・」

 いつも通りの先生に戻っていた。
多分、護衛隊に間違いを知らされたのだろう。 一安心。
よかった、よかった。

坂井先生「橋本、松田、 水沢・・・」

 ん!? とばされた。 ま、いいか。

坂井先生「柳井、稾谷。っと。
    はい。
    じゃ〜、いないのは松室だけだな。」
まさき 「!? はいはい! いるいる!」

 オレは必死に手を振ったりして訴えたが、完全に無視されている。

坂井先生「え〜、みんなにお知らせがありま〜す。
    悲しいお知らせで〜す。
     この中学校に入学して半月、まだ新しい友達も、
     思いでも作っていないのに、家庭の事情で、
     松室君が転校することになりました。」
まさき 「おいおぉぉぉ〜〜いっ!!!」

 オレは先生の腕を取り廊下へ連れ出した。

まさき 「どういうつもりですか!」
坂井先生「おまえが嘘を教えたからだっ!」
まさき 「嘘って? なんのことです!」
坂井先生「小泉先生の結婚にきまってるだろう!」
まさき 「ぼくは嘘なんかいってませんよ!
     先生が勘違いしたんじゃないですか!」
坂井先生「おまえの説明の仕方が悪いんだ!」
まさき 「人のせいにしないでください!」
坂井先生「お前のせいで学校中に小泉先生のデマが流れたんだ!」
まさき 「先生が職員室で大声出すからだ!」
南里先生「何やってるんです?」

 数学の南里先生がうちのクラスの戸を開けながら言った。
もうチャイムは鳴っているらしい。

坂井先生
/まさき「す、すいません。」

 

■題  名:その59 50!?           【2000年07月01日】


 昼休み、オレはある人を探していた。
オールシーズンスポーツ部部長であり、生徒会長でもある、
神宮涼眞先輩、いや、涼眞さんだ。
 なぜ「先輩」じゃだめなのか。
それは、 神宮涼眞ファンクラブ
    「トゥルーブリーズウェイズ」!?
(・・・だったかな? 意味はわからない。)
のメンバー(会員)がだまっちゃいないから・・・。
 迂闊に 「神宮先輩いますか?」  なんて聞くと、
「涼眞さまを先輩だなんていうなっ!」
 平手打ちを食らう。  もちろんその人がメンバーだったらだけど。
聞き込みを始めて10分。すでに二発食らっている。 確率からして、全校の女子の三分の一はメンバーと 見た。恐ろしい。
 だれか先生に聞けば早いんだろうが、職員室には行きたくない。坂井先生の機嫌はまだ悪いという情報があった。
 こういう時に限って一人も先生が通らない。
 何とか通りすがりの生徒にクラスを聞き出して行ってみると、

二年二組「ああ、あの方なら屋上ですよ。
の生徒  昼休みはね。ファンクラブの集い。
     でも、会員以外は上がれないよ。」
まさき 「ええ!?。」
〃〃生徒「なにか、ようだったの?」
まさき 「ええ、このシュウズ、
    神宮さんの無くしたものかな?っと。」

 昨日、サチ隊長が校門の植え込みから拾って投げたモノだ。
もしかしたらと、とっておいた。

  〃〃生徒「ぷっ。ははははははははっ!
    それは、五十畑先生のものだよ。体育の。
    結構、恨みかってるからね。
    生徒のいたずらだよ。噂のシュウズ。
    50ってかいてあるだろ。」

 そのシュウズは去年12月初め、体育教官室から無くなり、全校集会までして犯人を捜索したが結局見つからず、クリスマスの朝、朝礼台の後ろの 旗揚げ柱に、校旗と一緒に片方のシュウズが風に揺れているのが発見された。もう片方はずっと行方不明だった。

まさき 「これ持ってったら何かくれるかな?」
〃〃生徒「殺されるよ・・・」

 

 

 

■題  名:その60 チラシ            【2000年07月02日】


 放課後、今後の雑動部の活動内容についてカズに聞きにいった。

かずお 「忙しいんだから早くしてくれよ。」
まさき 「おまえさ〜・・・。まぁ。いいや。
    ええっと。
    なんかさ、オールシーズンスポーツ部のパクり部だと、
     やっぱ、難しいみたいなんだよね。」
かずお 「あたりまえだ。」
まさき 「でさ、いい考えがあるんだよね!」
かずお 「廃部!」
まさき 「ちがう! おまえ、やる気あんのか?」
かずお 「あると思う?」
まさき 「・・・で。
    その考えとは!  何でも屋!」
かずお 「は?」
まさき 「何かやってくれっていう依頼をうけて
    オレ達がそれをやるわけだ。
    もちろん、有料!
     な! これいいだろ!」
かずお 「金が目当てか?」
まさき 「・・・。
    いいと思うぜ。時々探偵みたいな依頼も来たりしてさ。
     人探しとか、事件とか。」
かずお 「ないない。あってもペット探しとか、
    浮気調査位だって。実際。」
まさき 「でも、なんの得もなく掃除とかやらされ
    るよりはマシじゃん。」
かずお 「だから、潰しちゃえよ。部。」
まさき 「ぜったいやる・・・。もうチラシの
    下書き書いてきたし。ほら。」
かずお 「『時間がなくてお困りのあなた!
      人手がなくてお困りのあなた!
      疑惑、悩みを解消したいあなた!
       わたし共にご相談ください。
      何でもやります! お任せ下さい!
      学校内の便利屋、 雑動部!』」
まさき 「どうだ! 」
かずお 「まぁ、好きにやれば。オレ帰るわ。」

 ゆうちゃんは多分、わかってくれるだろう。
 オレは職員室のコピー機を勝手にこっそり使って50枚コピーした。
そして、各学年クラスの下駄箱 に手当りしだい入れていった。

まさき 「よし。これで明日から依頼殺到だな。」

 気分よく自分の下駄箱に行き靴を履き替えようとすると、
靴の下に手紙があった。恋文。か!?
オレはまわりに誰もいないのを確認し、手紙を見てみた。

 『神宮涼眞様の情報をこそこそ嗅ぎまわるのはやめろ!
    ー True breezeways 会長 ー』

まさき 「うわっ! 怖っ!!」

 

この日記に登場する人物、団体、事件等は、すべて架空のものです。
なお「書いた日」とは作者の書いた日付けで、
作品中の日付けとは関係ありません。

 

ページのTOPにもどる      もどる